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人材育成の軸足を決める

  • 人材育成
  • 2008/04/01

企業で人の育成が大事であるということに反対する人は誰もいない。
しかし、企業という組織の中で、企業が目指している目標を達成するうえで

“大事にするべき人とはどんな人か”について、

しっかりとした考え方が持たれているかどうかは疑わしい。

人は千差万別で人よりも優れているところもあるし、劣っているところもある。

それは人間だから仕方がない。
しかし、企業において、能力の如何にかかわらず

“今までの路線を継続することしか考えない”、

さらには“成長することを放棄し現状維持を決め込む”人は、いくら他に良いところがあったとしても、

企業の中では大事にするわけにはいかない。
その人たちは、新しい環境における問題にチャレンジし、自分を成長させ、

企業業績をあげようとしている人たちに悪影響を与えるからだ。
逆に、人がどんな失敗を過去におかそうが、

あるスキルに関するレベルが低かろうが、

一生懸命努力し自分の弱みに取り組み、

自己の成長を目指している人たちを“大事にしない”のは大きな間違いと言える。
企業は、しっかりとした軸足を持っていなければ人の育成はできないことを理解すべきである
(斎藤顕一)

【解説】
少子化が進む中、入社して2~3年で退職する若者が増加傾向にあることに加え、

頑張る意欲を持たないサラリーパーソンが

70%も存在していることは企業にとって大きな脅威になりつつある。
この危機感の高まりの中で、

“人はOn the job trainingで学べるはずなので新たな教育は必要ない”と

教育をほとんどやってこなかった企業の中にも、

やっと今までの間違いに気がつき始め、

真剣に人の問題に取組み始めたところも出てきた。
競争環境が大きく変化する中で企業業績を向上させるためには、

新しい事業の立ち上げや社員の生産性を向上させるための取組みが必要なのだが、

既存のレールの上ではうまく仕事をこなせる人間はいても、

新たな取組みを構想しそれらを実現させる方法を考え、

行動できる人間がほとんど社内にいないことに気がついたのだ。
役員や上級管理職は、

まさに自分たちの過去がそうであったように、

自分たちに忠実で頑張っているように見える人たちを大事にして高く評価しがちである。
ここで、管理職に対して360度評価をしてみたらどうなるか。

必ずしも役員や上級管理職に評価されている人が、

部下から評価されているとは限らないことに気がつく。
今までの取組みでは問題の解決にならないことが分かっているのに、

新たな施策を考え提案し実施することもできない人は数多くいるだろうし、

むしろ取組み方がわからないので部下任せにしてしまう管理職が多いことに驚くはずだ。
人事施策がいくら優れたものであろうとも、

役員や上級管理職が

“企業変革に大きく貢献してくれる人材とはどのような人であるか”について

軸足をしっかりと定めていないと、

企業が本当に求めている人材を育成することはまず出来ないと考えたほうがいいだろう。
文責:斎藤顕一

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