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経験年数は意味がない

  • 重要なスキルと考え方
  • 2011/10/02

世の中でわりと重要視されている言葉として“何年何十年の経験がある”という表現がある。
確かに、「私は、教員生活を30年やってます」とか「私は職人として25年の経験があるのです」と言われると、それはすごいですね~と多くの人は反応する。年数の蓄積には重みがあるということやね。
また、若い人の中には、「経験がモノを言うのであれば、これは年を取らないとダメだということですね」という人もいる。
これらの反応や意見は正しいのか?必ずしも正しいとは言えない。
本来の“経験”とは、信念を持って自分を成長させるために無我夢中になって取り組んだ期間と内容に関係があるからなんです。
だから、60歳の大学教授が35年の経験があると言ったとしても、夢中になって研究に取り組み研究者として自分を成長させた時期が大学院を含めて最初の10年間であれば、この人の経験は10年しかないことになる。
一生懸命に取組んだ時期が1年で、その1年の経験を10回繰り返しても、経験は10年ではなく1年ということや。
逆に、時間軸にスピードをあげて取り組むことが出来たとすると、その人の“経験年数”は飛躍的に増えることになる。
例えば、行動するスピードを速めると普通の人の成長のスピードよりも3倍ぐらいは速く成長することができる。
とすると、スピードを速めて一生懸命に自分の成長に取り組んで来た30歳の人にとって、大学卒業後の8年の経験は、実は普通のスピードで過ごしている人と比較すると、実に24年の経験を経てきたとも言える。
「僕の年齢は今30歳ですけど、真剣に問題解決に取り組んでいる実経験年数を加えると、なんと46歳の年齢の人の経験を持っているのです」なんて、言えるようになりたいもんだね。

 
なにを経験したかは重要ではあるものの、「経験したこと」は、「経験していないこと」よりも素晴らしいとは思う。
しかし経験年数に話が行くと急にテンションが下がってしまう。
 
これは人生経験も同じで、経験年数が長いつまりは年をとっているから、”その年齢に応じた魅力“を感じるかというとそんなことはない。
その人の生きるスピードと質に、つまりは”生き方“にしか魅力を感じない。
 
それが専門領域に関しての話になると、なぜか人は”経験年数が長いことは良いことだ“と思うようになってしまう。
 
それを意識しているせいか、ぼくは人にはコンサルティングの世界に何十年いるのですとは恥ずかしいから言わない。
 
それはあたかも、大学はどこで、どんな会社に勤めているのかを言うことで、自分の実力ではなく相手の人が持っているはずの”大学や会社に持つ良いメージ“で見てもらいたいという意識に似ている。
本当の経験年数とは”実力“の話になるわけだ。
 
だから企業人で「製薬の世界に20年いる」からと言って、”知識“だけは20年分の業界に関する蓄積はあるかもしれないけど、「現状評価した結果、これらから導き出された意味合いはこういうことで、わが社が取組むべき道はこういうことだ」と言うような”知恵“を言えないとなると、それは20年に値しないで、せいぜい5年の話にしかならないのだと思う。
 
とするとやっぱり「実経験年数を増やすためには、考え方を学びスピードを高めて行動すること」しかないということやね(笑)。
頑張りがいがあるな!

 
文責:斎藤顕一

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