1月, 2007 |

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成長は伝播する

人が成長すると、周りにいる人も刺激を受けて成長する。
そうすると部門が成長し企業も成長する。企業の発展は、どれだけ“成長志向の人たち”を持ちえるかにかかっているとも言える。

(斎藤顕一)

 
【解説】
 
多くの人たちは、人は年を取るにしたがってそれなりに成長するものだと考えている。
 
確かに人は生きている限り当然のことながらいろんなことを経験するし、いろんなことを見聞きすることで知識も増え、それを成長と考えているのだろう。
 
しかしながら、実際には、それらのことは“齢を重ねる”とは言うが、決して成長とは呼べないものが多い。
 
企業を例にとって見ても、企業で長年暮らした人を“成長している人”と呼ぶかと言うと、決してそんなことはない。
 
企業で“成長している人”とは、他の人と経験年数や年齢が同じにもかかわらず1歩も2歩も先に進んでいる人であろうし、他の人に比べて能力的に優れているわけではないけど、その人の1ヶ月前2ヶ月前に比べて大きく変化している人のどちらかをだと言える。
 
そして、その成長は、前向きに“努力”し続けた人しか得られないもので、これは怠惰な自分に対する戦いであると同時に、競争しようとする意思の表れだと思う。

 
 
このような“自分を変えることに対する強い意志”を持っている人が企業に1人でもいると、最初は“ただの格好づけの人間”と思い冷ややかに見ている周りの人も、その人がもくもくと行動し成果を表し始めたとたん“ほんまもん”ということに気がつく。
そして、その内の何人かは自分もそうしたいと思うようになる。
 
つまり、自分自身の変化を求め、努力する人が課に数人いるだけで、成果は着実に上がり始めて、課の業績は大きく変化するはずだし、それは部門や企業全体に伝播する。
 
会社全体の雰囲気が変化を求めるようになり始めると、それまで傍観していた人たちも徐々に自分のレベルを上げることに少し努力し始めるようになるのだ。 

 
 
では、ただ単に企業を発展させるためには成長志向の人を集めればいいのかというと、それだけではまだ不十分。
 
企業トップが、ただ個人任せにするのではなく、自らの成長を示すこと、そして成長することの重要性、成長するための方法を伝えることが重要な取組みとなる。

 
文責:斎藤顕一

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