善なる行動によって業績向上できる体制の礎を築く |

善なる行動によって業績向上できる体制の礎を築く

善なる行動によって業績向上できる体制の礎を築く

善なる行動によって業績向上できる体制の礎を築く。

 
【解説】
 
景気のよいときは、自分たちの会社や製品の良さを顧客に伝えることだけで製品を販売することができた。
 
しかし、現在のように生産した製品や仕入れた商品が、それらの良し悪しに関係なく、単に消費することを手控えているため売れないとするならば、そのときにはどうしたら良いのだろうか。
 
このまま景気が良くなるのをじっと待つだけなのか。むしろ、このような厳しい時期であるからこそ、自分達の事業のありかたを見直してみたらどうなのだろう

 
 
この消費の手控えの意味は、“購入の優先順位”が変更されたのであって、本当に必要とされているものがなくなることはないはず。
 
そのように資源配分を厳しく見直している時に、粗悪品をそれに見合った価格で販売したり、製品の品質を偽装したり、顧客の無知に付け込んで不必要なものを購買させるなどはもちろん論外であるし、今までの正攻法とされていた開発された製品やサービスを特定顧客に“必死になって売り込む”ことだけでも解決にはなりえない。
 
製品・商品・サービスが価格以上に魅力的であることを納得してもらうことはもちろん必要であるが、もっと大事なことはその提供する製品・商品・サービスとそれらの提供の仕方に“善”なるものを感じさせるかどうかが極めて大事になってきたと言える。

 
 
自社の利益、自部門の利益、自分個人さえ良ければいいのだ、という思想が根底にある限り“善”なるものを顧客に感じさせることはできない。
 
頑張っている従業員を大事にすることや顧客の利益を自社の利益より優先させること、また人に対する思いやりがなければ、どんなビジネスをやっていようが信頼が生まれるわけがない。
 
本来、ビジネスは“善”が原点にあるものであり、困難な今の時代こそ、“善”に戻ることで強い会社を作るための基盤ができるのだ。
 
その基盤が出来ていない会社にとっては、数値目標はただの“実現できない目標”にしか過ぎないし、いくら競争優位を目指した“戦略”を立案できたとしても、それはまったく無意味な取組みにしか過ぎない。
 
今回の世界不況は、我々にビジネスの原点に戻る機会を提供してくれたと考えるべきなのだ。

 
文責:斎藤顕一

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