12月, 2006 |

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顧客理解のためのアプローチ(情報収集)

情報収集は問題解決においてもっとも重要な作業であるにも関わらず軽視されがち。
情報収集は闇雲におこなうのではなく、計画性をもって行う必要がある。
良い情報を集めることができたら、良い分析につながり、良い結論につながることを十分に意識すべき。
特に顧客に関する情報は企業の業績を左右するぐらい重要であることを理解する必要がある。

(斎藤顕一)

 
【解説】
 
もし、企業が、顧客が何を求めているかを理解し、それらを顧客に提供し続けることができれば、その会社はNO1になり続けることができるはず。
 
しかし現実的には、顧客に関する情報の多くは、自社製品の売上に関するものであることが多いのです。
 
これは“顧客を意識し、顧客のことを徹底的に理解する”という発想からでてきたわけではなく、“自社の売上管理データを単に顧客別にくくってみなおしただけ”の話なんです。
 
だから、集められた情報は断片的であって、その顧客がなにを求めているのかがわかるわけがないのです。
 
成熟産業においては、自分達が生産した製品や仕入れてきた商品は簡単に売れないわけですから、まず顧客が求めているものを理解しそれらを開発することで、売り上げ増を図ることが正しい取組みになるわけです。

 
顧客を理解するための情報とは何か?
 
法人顧客の場合は、その顧客が目指している目標を達成する上での課題を理解することなんでしょうね。
 
そうすれば、その課題を解決するために、自社の製品やサービスがどのようにあればいいのかがわかるし、それを提供することで貢献できる可能性が高くなるわけです。
 
顧客情報を集めるためには、まず全体像がわかるように、売上や収益性などの業績推移に関する情報がまず重要でしょう。
数字は企業活動の結果であるわけだから、なぜそのような業績になっているのかを次に調べる必要があるのです。
 
おもに、売上に関係するバリューチェーンの評価と、その取組みを実現させるためのインフラの両面を理解することが大事になります。
会社のHPから理解できることもあるし、新聞や雑誌をネットで検索して、それらをフレームワークで整理すると、結構理解できるのです。

 
全体から部分に下りて情報を調べること、長期の数字を収集することなど既存のデータを収集・分析することは当然なんですけど、やはり対象とする顧客企業に直接インタビューすることは欠かせないでしょう。
 
また得られた情報はフレームワーク(整理するための論理軸)で分類して、その企業で起こっていることの当り付けをすることが大事になるのです。

 
文責:斎藤顕一

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