9月, 2011 |

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大きな壁も「勇気ある最初の小さな1歩」で越えることができる

問題解決法を学んでいる学生が最初に迎える大きな壁はどうも情報を集めてそれを分析するところにありそうだ。
問題解決の考え方とかフレームワークをどう使うかなんかは、「目から鱗が落ちたぞ~」とか「な~るほど、こんな考え方もあるんや~」というように、今までの考え方にちょっとした“刺激”を与えるかもしれないけど、「情報を集めて分析する」というのは、それまでの“考え方”を知ることとは全然違う世界に突入することになる。
それは、最初に学んだことは“考える世界”だったのが、実務の世界に入ることを求められると同時に、それらをベースに考えることを求められるという二重にしんどいことだからなのだ。
今まで情報を集めたこともない人にとって、“価値のある情報を収集せよ、そしてそれらの数字をチャート化して、なにが起こっているかを説明しろ”と言われても、“目が点”になるぐらいだろう(笑)。
問題解決力を身につけ会社の業績をあげるためには、事実をどれだけ理解できるかにあるため、どうしても情報を集めて分析するプロセスが必要でそれから逃げるわけにはいかない。
 
ではどのようにその大きな壁を越えるか?
ここで理解して欲しいことは、実は“大きな壁も、小さな壁が重なりあっているだけなのだ。
だから、恐れないで、まず自分達が知っているすぐ手に入るデータをチャート化することから始めるのが良い。
最初は越えるべき壁が”富士山“のように思えて「こりゃ、あかんで~」と思うのではなく、まず東京は港区にある愛宕山から始めるみたいなもんや(笑)。
”びびる“のではなく、まずチャートを書いてみて、そのチャートをじっくりと眺めて考えてみる。それが分析の始まり。
そこで”なんでこうなってんの?」という疑問を持つことが重要。
その疑問に答えるために、また数字を集めてチャートを書いてみる。
それを繰り返しているうちに、気が付いたら富士山の頂上におった~ということや。まずは最初の勇気ある一歩を踏み出すこと、そして2歩3歩と進んで行くことが重要なんやね。

 
コンサルティング会社を目指す人が最初に受ける洗礼は、“目的はこんなことで、それを満たすために、これこれのデータを集めてチャートを書いて、発見したことを説明してや~”という作業。
そんなデータがどこに出ているのかをまず知るのが最初。
 
それが見つかったらなにが起こっているかを理解するために、チャート化(ビジュアル化)して考える。
それを繰り返し、重要なことについては深堀していく。
最初は時間がかかるけど、今まで知らなかった事実を発見し、どこに機会があるかがわかり始めて面白さを感じ始める。
 
最近はコンサルティングだけではなく、企画部門のようなスタッフ部門は当たり前としても、営業部門のようにライン部門でもこれらの作業が出来るように学び始めた。
事実をデータとして分析することのみが、ビジネスにおける“宝の山”を発見できることに気がつき始めたからだ。
 
“宝の山”は簡単には発見できない。
良い話には必ずと言っていいほど、最初に非常にしんどい難関な道が待っている。
 
この場合は、良いデータを探し、それを分析するという作業なのだ。問題解決の道を歩み、宝の山を発見しようとする人には避けて通れない道であるため、ともかく前に進むしかない。
 
“データを集めて分析する”と聞いただけで、そのような経験をしたことの無い人には、流れの早そうな川にパンツだけで飛び込むように思うためなのか(笑)、川にも入らない人が結構いる。
川に飛び込んでも、川での効果的な泳ぎ方を実践しないため流される人も確かにいる。
 
最初は緩やかな流れに乗り、そのあとでちょっと急な流れに入るようにすればいい。そのうち、楽に川くだりができるようになる。
 
“情報を集めて分析する”という困難な作業も、誰でも取組めるところから、徐々に取組めばいい。
データを集めることが大変なら、自社のすぐ取れるデータをチャート化して考えることから始めたらいいだろう。
 
1枚のチャートになぜそうなるのかという疑問を持ったらしめたものだ。
それは川の流れに乗り始めたことを意味しているのだ。
 
まずは未知のことに対しては、最初から諦めるのではなく勇気を持って取組むことだ。
1歩2歩3歩。そうすると、何10歩先か、何百歩先かに“宝の山”が見えてくる。それまで、地道に歩き続けることが大事なのだ。

 
文責:斎藤顕一

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