6月, 2009 |

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人の信頼を得る

お客様と直接関わり製品やサービスを購入してもらう営業職や接客業の人たちにとって、どのようにしてお客様の信頼を得るのかは重要な関心事だ。
もちろん、ほとんどの人は、他の人との関わりを持ちながら人生を過ごすわけで、その意味からいうと「人が人の信頼をどのように得るのか」というテーマは誰にとっても大事な関心事といえる。
信頼できる人の共通点とはなんだろう。
それは、その人の持っている“強み”が、他の人にとって“良いところ、価値あるところ”と認識されており、それがどんな場合でも“ぶれない”人ではないだろうか。

 
【解説】
 
お客様との信頼関係を築こうとか、信頼される人間になろうということはよく言われる。
 
しかし、言葉としては使うものの、信頼を得るために自分はなにをするべきか、などと考えることはあんまりないだろうし、信頼されることを目指して行動を変えるということは滅多にないだろう。
 
それは“信頼”の重要性がわかっていても、どうすれば良いのかがわからないからだろう。
“信頼”とは決してテクニックで得られるものではない。信頼とは自分の価値観から生まれるのであって、その価値観を伝えるためにきっとテクニックがあるのだと思う。
 
だから、顧客を大事にしない人や他人を大事にしない人の言葉は、どんなに美しくても心は動かされない。

 
信頼される営業の要素のひとつとして、「商品に関する知識が豊富で顧客の疑問に応えれる」というのがある。
この営業の場合、“商品知識”は強みであると同時に、顧客が商品に求める機能を理解したうえで、“その知識を増やすために努力していること”が強みになる。
さらには、その知識の豊富さに満足をおぼえる顧客の反応に、おそらく“顧客が喜ぶことにもっと応えれるようになりたい”と思うことが、“信頼の元”になるのだろう。

 
そこから考えると、初対面の場合でも相手にその気になってもらうとか、感動してもらうために、何を言えば良いか、どのように美辞麗句を述べればいいかを考えるのではないことがわかる。
 
軸足をしっかりと定め、そこからは絶対にずれない。そうした上で、“自分が相手に伝えたいこと”を自然に伝えるのが信頼を持ち始めてもらう方法ではないだろうか。

 
文責:斎藤顕一

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