今、必要な”問題解決という考え方”とは? |

今、必要な”問題解決という考え方”とは?

今、必要な”問題解決という考え方”とは?

新型コロナの危機感も増し先が読めないこともあり、自分の価値を高めることが、生き残る方法ではないかと考える人が増えてきているのだろうと思います。

今後は、単に指示されたことができる人材ではなく、自分で考えることができて行動できる人材、つまりは個人の“貢献価値”が問われる時代が確実に到来している。

今回のコロナウイルスで、企業は不測の事態に対処できない自社の脆さを痛感しているので、新しい考え方を持って企業業績向上に貢献できる人材を求めている。学生さんたちも、企業で働く人たちもこのままでは、まずいのではないかとの危機感を持ち始めたのではないかと思います。

そこで、今日は、個人の価値を大幅に強化するための、わたしが実践して多くの企業業績を高めてきた「問題解決という考え方を学ぶ」ことについて、ちょっとお話していきましょう。

そもそも、問題解決とはなにか?という疑問を持っておられる人も多いとは思います。言葉としては聞き慣れているのでしょうけど、ひとことで言うとなにかが解らないですよね。簡単に言うと、問題解決とは単なるコンサルティングスキルではなく”企業や組織の業績を大きく高めるための考え方であり行動の仕方”なのです。
大きく捉えてみると、「問題解決」には3つの特徴があると言えます。

1. 問題解決とは変革活動
問題解決は改善活動ではなく、単なるコンサルティングでもない。大きな成果を実現するために必要な変革活動であり、それを実現するために必要な考え方であり、個々人やチームの行動の仕方を変えること。だから、大変だともいえます

2. 問題解決は学問ではなく、実学
問題解決は学問ではなく、実学ですから、学問領域として学校では教えていないし、本から考えを学べても成果を実現することはできないのです。問題解決の考え方は、実践して試行錯誤して初めて身につけることができるので、実践し成果を実現した人からの学びが非常に重要なのです。企業が10社あると、業績をあげられない原因は10通りあるため、自分の考え方の間違いを指摘されることが必要だからなのです

3.問題解決の考え方は差別化された能力
だから、問題解決の考え方を身につけることは差別化された能力なのです。学歴とも経験とも関係がない。実際に成果を上げられるか、結果を残せたかどうかだけが問われることになるので、やりがいがあるのです。わたしの仲間には、若くして、会社の業績を高めるための提案を上司や経営者に行い、実際に成果を実現し、より高いポジションを得た人は、信じられないかもしれないのですが数えきれないぐらいいるのです

問題解決とはなにか、のイメージがわいたところで、どのように考えることが大事なのか、を簡単にお話しましょう。大事な考え方はやっぱり3つで整理できます。

1. 行動する上での核となる大事な軸足を決める
例えば、自社の利益よりもお客様の利益を優先するというような考え方です。自社の利益のみを追求するとどうしても間違った活動につながりやすいのです。その考えが根底にあると、どんなに優れた施策もお客様の支持を得ることができないので成果実現が難しいのです。
今回の新型コロナウイルスについても、考え方の軸足を決めておくことは非常に重要ですね。それは、自分中心であってはいけないのはもちろんのこと、他の人のために何が出来るかを考え行動すること。もし、企業の生産活動において、人との接触が必要になった場合は、リスク回避を万全にしたうえで行動することになるというような考え方です

2.事実ベースを中心に特にお客様の声を聴く
経験に頼るのではなく、事実ベースに頼ると同時にお客様の声に耳を傾けることです。経済が成長しているときには、経験則も有効ですが、バブルの崩壊、リーマンショック、3.11、また今回の新型コロナウイルスなど世の中が大きく変化するときに、経験則の多くはまったく役に立ちません。なにが起こっているかを、事実ベースで理解することと、対象とするお客様の考え方を理解し、それを施策につなげることしか、生き残る方法はないのです

3. 論理的な考え方に慣れること
なぜ、問題解決に論理的に考えることが不可欠なのでしょう。普段、私たちが“これが問題だ”と認識していることは、むしろ“現象”を見ているだけで、問題をみているわけではないのです。売れる製品が開発できない、という問題認識をされる人は多いのですが、これはそういう“現象”が起こっているだけで、なぜ売れる製品が開発できないのか、の本質的な問題がわからない限り、解決法を導き出すことができないのです。売れる製品が開発できない原因は、深堀して考えると、おそらく数十通りのことが考えられるでしょう。それらの原因も、実はある根本的な原因から発生したものであるため、帰納法(情報を集め→分析し→まとめる)という考え方をもって、その本質的な問題を特定化する必要があるのです。そのように重要な考え方ではあるのですが、実はそのような論理的考え方をわたしたちは学校でも会社でも学んだことがないのです。だから、新たに学ぶことが大事なのです

問題解決の考え方は、試行錯誤しながら身につけていくものなので、すぐ成果を求める“気の短い人”には無理なのです(笑)。でも、高学歴の人のみが習得できるわけでもなく、他の人が普通に身に着けることができる能力でもないので、頑張ってみる価値は十分にあると思います。この機会に、新しい自分の生き方をみつけてみたらどうですか?

文責:齋藤顕一

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2020/05/03 22:44 note掲載