2012 |

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事実の裏付けのない“一般論”は自社の問題に使わない

経営に興味のある学生や、管理職の人達また文字通り経営に携わっている経営者たちの中には熱心に本を読んだり、講演会に出かけたりして、大事な考え方を学んでいる人たちがいっぱおられる。
そして、それらの学びを、日常の事業運営で活用しようとする。これ自体は素晴らしいことだと思う。
ただ、時々、経営者や管理職のひとたちと討議していて気が付くことは、一般論として正しい考えではあるけど、自社の現状を正確に理解していないで、これらの一般論を使う傾向がいかに多いかということ。
例えば「国内市場は成長していないので海外に行くべきだ」、「現在の事業では成長には限界があるので、新規事業に取り組むべきだ」、「成長の可能性のある分野に積極的に投資をする」、というような“新たな成長を達成する上での重要な考え方”も、市場の魅力度や自社の実力度合や、その事業での成功確率に対する読みを事実ベースで評価できていない場合は、これらの考えは全く役にたたないどころか、会社を崩壊に至る道に誘導することになる。
一般論は一般論として正しいものの、これらの一般論が有効に働くのは“事実ベース”で自社を取り巻く環境や自社の現状を理解したうえで、しか起こらないことを肝に銘ずるべきだと思う。

 
リスクを取る話も、新規市場に参入することも、初めにこれらの考えがあって行動するのではない。
 
市場の魅力度や競争環境を理解することはもちろんのこと、自社の財政状況、バリューチェーン(VC)の競争力の度合、VCの各要素の連携がうまく取れているのか、またこれらの売上をあげる戦略軸の実現を可能とするインフラが整っているのか、そもそも企業の活動に取り組む人たちの意識は高いのか、という現状についての理解がファクトベースによって検証されていることが大前提になるのだ。
 
これらの事実ベースでの理解が十分にできていることが不可欠要素であって、それらの事実から導かれた意味合いを考えるときに初めて“一般論”が参考になるのだ。
 
一般論の議論を“乱発”する人たちの共通点は、新しい考えを学ぶことに貪欲であること、自分なりに目指したい姿についてのイメージをもっていること、でも事実ベースで自社の置かれた状況を正確に理解していないことなのだ。
 
自分が成し遂げたいことを正当化するために、一般論を“自分の考えを正当化”するために使う。これらの考え方は自社が業績を高めることが出来ない本質的な問題を理解しないで、ただ取り組み方だけを明示して進んでいくため、会社に致命的な損害を与えることにつながる可能性があるのだ。
 
問題解決は本から一般論として学ぶものではなくて、顧客から学び、事実から学ぶものであることを再認識する必要があるのだ。
 

文責:齋藤顕一

斎藤顕一語録の著作権はフォアサイト・アンド・カンパニーにあります。
無断転載はご遠慮下さい。

BtoBにおいては営業部門において差別化を達成する

物が売れる時代には、製品開発が差別化の源泉であった。

しかしながら、売れない時代、つまり現在では、プロダクトアウト型のバリューチェーンでは、競争力を高めることができなくなってしまった。

「開発」は重要な要素ではあるものの、「開発」だけで会社の差別化は十分行えなくなっているのが現状だ。

一方、本来売上をあげることに直接かかわっている営業部門はどうなっているのか?

競争相手と比べてみると、同じように“初めに製品ありき”の営業であり、使っているツールも同じ、提案内容も“自社の製品をアピールすること”が重要であるところは変わらない。

営業活動も、訪問顧客を決め、アポ取りをし、ツールを準備し、商談し、受注と決済し、あと顧客をフォローするという流れも競合とはほとんど変わらない。

違いがあるとすると、どれだけ営業活動をうまくやれるかということと、営業個人の魅力度によるぐらい。

このことから考えると、営業部門の差別化をはかることで、競争優位を維持することができるのではないかと思う。

どのように差別化ができるのか。

顧客企業が業績を高めるうえでの課題を発見し、自社の製品・サービスにおいて解決提案し、それを実現するためのバリューチェーンを作り上げることだ。

この方法はかなり難しくチャレンジングではあるが、取り組む価値は大きい。

高度成長期にはプロダクトアウト型で成功することは、比較的容易で成果も大きかった。

新製品を開発して、それを営業が小売店に担いで行って、マス広告で認知度を高めれば、どんどん物は売れていった。

若い人の数も多く、年収は増え(もしくは増えると期待され)、車もバッグもブランドを持つことがステイタスとなり、欲しいものがいくらでもあった。

しかしながら、皆さんご存知の通り、バブル崩壊後は環境が大きく変化して、海外旅行にも留学にも興味はない、欲しいものはない、平凡で平穏なのが一番という人が増えてきた結果、いくら物を作っても売れない時代へと変わってしまった。

これだけモノがあふれてくると、自社の「新製品」は、他社の「既存の製品」であることが多い。

また、iPhoneのように新鮮な「新製品」はほとんどなくなり、目先を変えること、スペックを上げること、追加の機能を付けることが製品開発の大半になってしまう。

頑張っても、ニッチを狙ってターゲットのはっきりした製品にすることができるぐらいで、成果としての売上は小さくなってしまう。

医薬品業界でも、新しい物質は昔の何倍、何十倍に増えているが、実際に薬効のある新薬開発は難しく、2万の物質があっても、やっと1つの薬が承認される状況で、開発効率は90年代の半分以下になってしまっているそうだ。

承認されても昔の様にブロックバスター的に大きな売上げを上げられる薬は出てこない。

このような環境では、「開発」は重要な要素ではあるものの、開発だけで会社の差別化を十分に行うことは困難となってきているのが現状だ。

とすると、現代における差別化はどのように行うのか。

営業における差別化ではないかと思っている。他社とそれほど製品は変わらなくても、顧客の課題を理解し、課題を解決するための方策(売上増、生産性の向上、コスト構造の変換、など)を自社の製品やサービスをすすめることで成しうることができれば、顧客は喜び、結果業績は伸びていく。

初めに製品やサービスありきではなく、顧客の満たされないニーズに応えることを目指すわけだ。

労働力調査を見ると、従業員に占める「販売従事者」つまり営業は12%いる。

この人たちの力を生かすことができれば、大きな変化になるはずだが、営業は個人のスキルにゆだねられていることが多い。

同じ会社の営業の人に、どんな流れで活動しているかを聞くと、人によって異なった流れを言うことが多い。

スタートがアポ取りから始まる人もいれば、情報収集から始まる人もいる。最後が契約締結で終わる人もいれば、フォローの人も、次の受注につながる活動になる人もいる。

この、アプローチに対する認識の違いは大きい。

でも、営業活動は本来このように行うべきだ、という知恵が共有されておらず、個人的な活動になってしまっていることも成果をあげれない原因のひとつだ。

組織として提供している製品、営業ツール、販促物、営業教育は、すべて不特定多数の顧客向けに開発されたものであって、特定の顧客セグメントに対応したものではない。

営業の問題は、個々人の問題であり、同時に組織の問題でもある。

今こそ、個人スキルと組織スキルを上げて、営業での差別化を考える時期に来ているのではないか?

文責:齋藤顕一

斎藤顕一語録の著作権はフォアサイト・アンド・カンパニーにあります。
無断転載はご遠慮下さい。

人の生産性を高めて投資に対するリターンを大きくする(2)

人の生産性を高めるために、組織自身が取組まなければならない点について先月にざっと述べた。

今回は、人の生産性を高めるために個々人がどのようにしなければならないのかを考えてみよう。

仕事がすごく“はかどった”と感じるときがある。

その時を思い起こすと、大きく3つあることに気がつく(笑)。

一番目は、なんか知らんけど気分がすごく高揚していた時。

2番目は、人が随分と手助けしてくれた時。

3番目は、仕事を始める前にしっかりと段取りしたときだ。

高揚した状況というのは、嬉しいことがあったりした時、つまりは誰かとか何かをきっかけとして起こることが多いが、自分で高揚した状況を作ることも出来る。

仕事を“やらせられている”と考えるのではなく、この仕事をすることで“なんやかんや、結構、人のために貢献できることやってんや”とか、“これでまた自分の成長に大いに役立つぞ”とか、すごい勢いで仕事をやり遂げている姿をイメージするとか、前向きに考えることで、結構高揚した気分になることができる。

ともかく、楽しいぞ、面白いぞと~と自分に言い続けることだね。

人の手助けを得た場合は当然、自分の仕事量が少なくなり、自分ならではの仕事に集中できるというメリットがある。

ただ、面白いことに、“高揚した気分”にある人が手伝ってくれるときと、そうでない人の場合(単なる仕事の上下関係だけで仕事を手伝ってくれる)では生産性に大きな違いをもたらす。

まして、嫌な気分で仕事をする人が手伝ってくれたりすると、自分の生産性も急落する。

とするとやっぱり人を大事にして大事にされることが、いかに重要ということだね。

仕事の段取りのやり方はいろいろあるだろうけど、やっぱり終わりの時間をまず決める、終わりの時間のアウトプット目標を明確にしておく、そして時間内に、その目的を達成するために、どのように仕事を進めるのかを考えておく。

これだけで、大きく生産性を高めれると思うけどな~

個人の生産性を高めるというと、なんか「ぼろくそに働けよ!」と言われているように思う人もいるかもしれないけど、そうではない。

生き方にめりはりをつけてもっと人生を楽しみながら、会社にも大きな貢献することを意味しているのだ。

お客さんにも喜んでもらえる、会社にも喜んでもらえる、生産性をあげることで自分が自由になる時間を産み出すことで、家族にも友達にも喜んでもらえる。

もちろん、自分が一番喜ぶためなんやね。

生産性をあげるためには楽観的になることが不可欠要素。

楽しいぞ~面白いぞ~と自分に言い聞かせるのはひょっとすると自己催眠の世界かも(笑)。

でも、“つまらない人生をおくっている”と嘆き悲しむ人より、はるかに魅力的に思われるのではないのかな。

楽しんで仕事をしている人の手助けをする人も、楽しんで仕事をするだろうし、“楽しみながら”が生産性向上の大原則なんだろうね。

仕事を始める前に、どのように仕事を進めて行こうか、と考える時間は無駄に思うかもしへれへんけど、実はすごく大事やと思う。

なんとなく仕事をするとか、今までのやり方をただ続けるということではなく、仕事の目的をまず考えて、その目的を実現するために必要な“作業の流れ”をいちど整理してみると、結構、生産性を高めるうえでの改善点が出てきたりする。

ちょっと、試してみたらどうかな。

文責:齋藤顕一

斎藤顕一語録の著作権はフォアサイト・アンド・カンパニーにあります。
無断転載はご遠慮下さい。

人の生産性を高めて投資に対するリターンを大きくする(1)

ここ50年ほどのスパンで見ると、日本企業の総資産経常利益率(ROA)は確実に低下傾向にあるといえる。
企業は設備投資することで新たな成長を達成しようとするわけであるが、投資に対しての利益が十分に稼げなくなってきているのだ。
投資効果や効率の高い設備や機器を厳選して投資することは大事ではあるが、人の生産性を高めることを重要課題として取組む必要がある。
この場合、個別人材の行動をどのように変えて生産性を高めるのかも重要ではあるが、まず企業として“従業員が頑張る気になる”体制作りや雰囲気作りをしておくことが基本。
具体的には、どんな会社になりたいのかというビジョンを示すこと(2012年3月語録)であり、今までの継続ではなく、使命や目的にもどってその実現のために常に新しい取組みをすることだろう。
むろん、それらの新しい取組みを提案し、率先して行動する人達に報いる仕掛けも必要になることは言うまでもない。

 
人を通じて生産性を高めるということは、何年も言われていることではあるものの、ほとんど改善されていない。
 
設備や機械が老朽化していることは簡単にわかるし、キャッシュフローが許す限り取り替えることは簡単にできる。
“人の老朽化”も簡単にわかるけど、そう簡単に取り替えることはできない。
 
もっと大きな問題は“新品の人”も“組織に馴染んで使い易くなった人”も、実際には老朽化が進んでいる人が多いところにある。
 
この問題は個人だけの問題ではなく、組織の問題が大きい。
 
“人間としての価値とはなにか”、や“企業の本当の使命はなにか”などの軸足を明確にできない組織。
間違った言動をした人に対して、正しく“しかる”ことができない組織。
正しいことを発言し、“変えること”を提案する人を疎ましく思う組織。
後ろ向きになっていることすら気がつかない組織。
 
これらの問題を解決するには、まず企業自体が、体制や風土を変える必要がある。
最もわかりやすく成果につながりやすいのは、使命や目的を明確にしたうえで、それらを実現するために“新しい取組み”をすることだ。
 
新しい家、新しい服、新しい携帯電話、なんでも新しいものにはわくわくする。
簡単に取組める小さな新しいことや、ちょっと大変でも効果のある大きな新しい取組みを始めることだ。
 
大事なのはそれを提案できる雰囲気を作ることだ。
提案して行動し、成果を上げた人を報いることは生産性を高めるうえで不可欠要素だ。
 
まずそれらを整備することで、生産性向上のための準備をしておくことが重要になる。
 

文責:齋藤顕一

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組織のビジョンはどのように表現される必要があるのか

会社でも大学でもビジョンを明確にすることは素晴らしいことだ。

それは組織が将来にどのような姿になっていたいかを示しているため、組織の構成員にとっては行動の“よりどころ”になるからだ。

その意味から言うと、ビジョンは「額に入れて飾っておくもの」ではないし、「実現不可能なこと」であってもならない。

また「抽象レベルが高すぎてなにをしてよいかわからない」ものでもない。

では、ビジョンとはどのように表現されていると良いのだろう。

よくあるのは、経営者が主観的に考えた“組織のありたい姿”をビジョンにすることだが、それは正しいのか?

今のような経済環境では社会や顧客、そして重要な組織構成員である従業員が期待していることを無視できるものではなく、経営者の想いと、顧客や従業員の期待値を含めたものであることが大事だろう。

もちろん、単にビジョンを示すだけでは不十分であって、それを実現するために必要不可欠な取り組みを明確にしなければならないのは言うまでもない。

従業員を抱える組織が30周年などの節目となる年や社長の交代期に次の時代を考え、ビジョンを定めることは素晴らしいことだと思う。

それは新しい時代へ乗り出すリーダーとしての決意の表れであるからだ。

でも、多くの組織のビジョンはどちらかというと、儀式的なものであることが多く、言いっぱなしで終わっているようにも思える。

もちろん何周年記念とか新しいリーダーの就任はある意味、儀式的なところはあるものの、単に節目とか“代がわり”というようなニュアンスではなく、まさに新しい、そして厳しい戦いの場に乗り出す“総帥”としての“実現を約束する誓い”であるべきだろう。

それはどのように作ればよいのだろうか。

社会のトレンドは評価した、優良企業の取組み方も調べた、経営層の人々の意見を集約したし、従業員が期待する企業像についてもアンケートを取った。

これらの情報を基に作成されたビジョンはきっと素晴らしいものになるに違いないと思うだろう。

実はこれらの情報から導き出されたものは、“普通の良い会社のイメージ”にしかならないのだ。

まして、本当にそのような会社を目指して邁進するのかと自問自答すると、おそらくそれは違うだろうということになりかねない。

ではなにが欠けているのだろう。

問題解決に取り組んでいるみなさんなら、その答えはわかるだろう。

その通りなのです。

まさに自社が大きく成長して来れなかった“本質的な問題”がなにであるかを理解することは、ビジョンを作る時にも必要となるのだ。

ビジョンとビジョン実現のための取り組みは対になって考える必要があり、その会社の大きな問題点を解決しない限り“ビジョン”にどのようなことを書き記そうが、実現することが困難な“絵に描いた餅”になる可能性があるからなのだ。

ビジョンは自社の魅力を高め、競争力を強化する領域や方法ついてきっと触れられているだろうし、もちろんそれを実現するために不可欠な活動についても明言されているはずなのだ。

その2つが揃って初めて、従業員にとっての行動のよりどころになり、株主や顧客からも圧倒的な支持を得ることが出来るようになるのだ。

文責:齋藤顕一

斎藤顕一語録の著作権はフォアサイト・アンド・カンパニーにあります。
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情報収集にまず取組んでみる

「問題解決法」に取り組んでみようと考える人が最初に越えなければハードルがあるとするとそれは情報収集ができること。
それも問題の本質を発見するためには、良い分析が不可欠で、それをするためには良い情報がなければ出来ないので結構そのハードルは高い。
多くのビジネスパーソンにとって、考えるための情報やデータは会社が提供してくれることが多く、みずからの意思で意味のある情報やデータを集めたことがない。
全体像を理解するためには、現在の事業領域を超えた情報が必要だろうし、ある特定分野については詳細な情報が必要になるのに、どんな情報がどこに存在しているのか、そもそも存在すらしていないのかも理解できていないのが現状。
まして最近はインターネットが発達していることもあり。ネットでキーワードを入れて出てこなければ「ない」と思ってしまう人もいるようだ。
情報収集にも順序があり、使い慣れることでレベルアップすることが出来る。
まずは基本的なことにしっかりと取組んでみることが重要。

 
最初から高度なこと考えるのではなく、まず基本をしっかりと理解して、情報収集に慣れることが大切。
下記の3つのことに取り組んでみたらどうだろう。

 
 
1.総合統計書について理解しておく
 
総務省統計局が発行している各種統計を集めた資料。目次や項目を見るだけでも、どんな情報があるのかについての理解が深まる。
最新版はWebでも提供されている。出典も記載されているので、詳細については該当する統計や発行機関にあたるとよい。
マクロデータ、業種横断の統計データにどんなものがあるのかを知っておくと、ネット検索では出てきにくい情報にたどりつくことが出来る。
特に、日本統計年鑑は、日本の主要統計を集めたものであり、一度現物を手にとって見てみると良い。

(総務省総合統計書ホームページ)
 
 
2.問合せ先についての情報源を持っておく
 
集めたデータについて、理解を深めるためには、ヒアリングが必要になることもある。
通常は、データの発行元に問い合わせることになるが、業界団体などを知っていると、ヒアリング先の幅が広がる。業界団体発行の調査した情報が貰えることもある。
Wikipediaの業界団体のページには、各種団体へのリンクが載っているし、日本経済新聞社の「ビジネスまるごと情報源」は、毎年発行されている本で、企業や官公庁、業界団体の連絡先も載っているので、問合せ先を探すのに便利。

 
 
3.実際に何度か情報収集してみる
 
情報源を見るだけでは、活用する力はつかないので、一度テーマを決めて情報収集してみることをお勧めする。
日経ビジネスや週刊ダイヤモンドなど経済雑誌の記事テーマを見て、それについて自分が調べてみるとどうなるか、を試してみるのも良いね。
これを繰り返すことで、本当の“情報を集める力”が身につくし、雑誌の記事等を見ても、ここの情報が足りないな、と言うことに気づけるようになる。
国立国会図書館のホームページの「リサーチナビ」には、“調べるヒント“としてよくある質問が載っているので、これを見てみるのも勉強になるね。

(国立国会図書館のページ)
 
 
正しい情報が、正しい問題発見に繋がり、正しい問題認識が、正しい打ち手を導く。頑張ってもらいたいね~~。
 
文責:斎藤顕一

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時間の管理人になる

どんな人にも1日24時間365日、合計8760時間が与えられている。
その時間は決まっているし、巻き戻すことも速めることもできないけど、自分の時間の使い方をマネージすることは出来る。
スピードを速めて活動すれば、1活動あたりの時間を少なくすることができるし、ゆったりと過ごすことで、時間の経過を楽しむことが出来る。
他の人との約束された時間を正確に守ることで、その人たちの貴重な時間を失わせることもない。
だらだらと惰性で時間を過すとか、もっと速めて仕事ができるのにそれに挑戦しようとしないとか、約束の時間を守らないとか、人との約束の日程・時間を決めきれないとかは、他の人のためにも、自分のためにも避けたほうがい。
時間は空気と同じようにあるのが当たり前のように感じてしまっているけど、空気も時間も超貴重。時間を意識して使い方をもっと工夫することが大事になるね。

人の時間に対する考え方は千差万別。
おもしろいことに、多くの時間は“ほかの人と共有”している。
会議、講演、食事の約束、電子メールでの問い合わせ、原稿の締め切り、提案書の作成、交通の時刻表、などなど。
 
机に座ってじっくりと考える時間や、勉強する時間、それこそ小説を読んだり温泉に入ってくつろいだり、趣味に時間を使うなど、自分だけが自由に使える時間を作ろうとすると、他の人と共有する時間をできるだけ少なくするしかない。
 
仕事を減らすのが最も早道であるけど、そうしない場合はどうするか。
ほかの人と共有している時間をコントロールすることがまず大事になる。
例えば、人からの問いかけに対して“即答する”(答えが言えないのであれば、いつまでに連絡するのかも含めて)、期限が定められている場合は、“期限前”に仕事を終える”、また“約束時間に常に正確”であることだけで、ずいぶん自分の時間管理ができる。
 
職場や組織の中で、自分の時間をコントロールする可能性のある人には、自分の重要な予定については予め伝えておくことも大事だろう。
予定された時間に間に合わないとか、会議の予定時間を越えるということは、他の人のスケジュールを壊すことを意味しているので、やるべきではない。
 
逆に時間に正確であるとか、スピードを速めて時間以内に作業を終えることによって、ほかの人にあらたに“自分でコントロールできる時間”を与えることができる。
 
時間は自分のものだけではないため、まず時間をマネージする意識と工夫が必要。
そうすることで、新たにほかの“お気に入りの人”との“共有時間”が増やせるし“自分1人だけの自由になる時間”を作り出すことができるのだろうと思う

 

文責:齋藤顕一

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